2020年は、田空間工作所にとりまして、修繕再生の一年となりました。
造詣が深いお施主様とのご縁がある年になりました所以です。
「楽茶」
JR上諏訪駅から国道20号線を茅野方面へ向かって約500Mくらい進んだところに
[鍵の手交差点]があります。
この辺り一帯は、5軒の酒造蔵や、寺院、神社、仏閣が多く残され、
悠久の時を感じられる場所です。
この交差点のとなり「横笛酒造」さんの脇の路地を入ったところに、
6年前元鉄工所を改修し「楽茶」はオープンしました。
本年、ふたたび再改修を行い、昔懐かしい純喫茶を彷彿とさせるメニューと、
地酒も楽しめる茶房へと発展的に引き継がれました。
店舗内には「鍛冶屋文庫」と命名された図書が並び、
クラシックからジャズ、ポピュラーまで楽しめる
オーディオが揃い、楽茶こだわりのコーヒー、紅茶も用意されています。
一度、細い路地に迷い込んで、ほっとしていただける時間と空間を
お楽しみくださいませ。
終わりのない改修を、田空間工作所が施工させていただきました。
「新築以上の民家再生」 -富士見の家-
昨年7月より、築100年の民家の再生を始めました。
工期を3期に分け、15ヶ月をかけての長丁場です。
再生は、第1期を1階部分、第2期を屋根部分、第3期を2階部分に分け、
不要な部分については減築し、修繕を行いました。
「あと100年は持たせたい」というお施主様の希望もあり、
現行法での軸組計算を行い、断熱性能もZEH基準をクリア出来るレベルで
設計を行っています。
柱は八ヶ岳の栂150角、梁は赤松、大黒柱は欅が使われていますが
煤を落とし、もう一度着色し直すと、
かなりのボリューム感がまた生まれました。
新築以上の民家再生、伝統工法の造りだす趣と
大胆な構造が現代人の心を打ちます。